視聴(ジェットコースター!)

劇場に余裕を持って到着、パンフを買って席に着き、いつもならパンフをパラパラと開いてみるところなのですが…
「ネタバレチュウイ!」の封印シールが。
スタッフ様直々のご忠告なら、従うことにいたしましょう。

(細かい描写は1回見のうろ覚えなので時系列など順序細かいとこ間違えてるかも!)

本編が始まりますと…
きたきた。いきなり戦闘ですよ。
あれ? まどかがいる…
まどかが敵ってこと? いや、でもほむら以外の全員と共闘してるし…
え? え?
いつもの、最初の鹿目家の朝のシーンが入って…
ひとみと京介がつきあってる…、え…?
あ、でもリボン渡すシーンがない… なんとなく間があいて、立ち尽くすまどか…

とても上手な仕掛けで、何が始まるか全く読ませない、「何かが起きているんだけど全くわからない不安感」がこみ上げてくるわけです。
あの、TVの第1話を初めて見たときに感じたゾクゾクを、
TVシリーズを何回も見て、総集編である劇場版も見た人間に、
もう一度感じさせるのがすごい。

そして新OP。え、ほんとにライトな魔法少女ものでいくの?…と前半で不安になるが、
後半、ほむらがひとり暗い。どうやらわれわれを置いてけぼりにはしないようだ。ちょっと安心。

そして始まる物語。少なくとも、本編ラストにいた世界と違う状態にいることが明確に。いろんな事柄がおかしい。
おかしい状態の世界なのか…
でも…え、?
本当は全部知ってるはずのほむらさんがめがねかけて退行してる!?

客として大量の情報を持っているにも関わらず、
「え、これはまた第10話みたいな別の世界線?」「ほむらの夢オチ?」「それとも本編は全くなかったことになってる??」「ほむらが偽物?」「いやいやまどかが偽物?」ともう、先をどの手で指してくるか読めなくさせてくる。

そして、さんざん宣伝に登場している銀髪の魔法少女(CV阿澄佳奈)が、全然出てこない。
え、いつ出てくるんだよ…ぞわぞわしてくる。
なんかシャルロッテっぽい物体は出てくるし、声が明らかにあすみんなんだけど、このアニメ兼役なんてしょっちゅうだからそれだけが理由で正体なんて特定できないし。

で、5人で共闘するナイトメア退治。
ナイトメアも、誰かが死ぬとかそういう、シビアな存在ではない。
最後には誰も傷つかない、予定調和の世界。

あれ? 私は、こういう話を見に来たはずじゃないんだけど…? と思う。
残り何分あったっけ…? どうするつもりなんだろう?
(劇場で良かった。時計が見えないから残り時間がわからない。)

でも、と考える。よく考えたら、この「5人で仲良く日常を過ごし、共闘する姿」だって、「さやかが悲しい末路をたどらない世界」だって、「シャルロッテが実は悪者じゃない世界」も見たかったifではないか。QBが可愛い鳴き声しか言わないのがキモいが…(しかし本当に徹底していた、「あれ、ひょっとして今回はそういうのなの…?」と思わされかけた)。
そりゃ別の媒体ではそういうifもやったのかもしれないけど…(残念、私はゲーム未プレイなんだ)
そう思うと、このシーンも、見たかったシーンには違いないのだ。予定調和だけ余計だけど。

べったべたに甘い、ナイトメアを昇天させる儀式。見ててむずがゆくなるくらい。
50%進捗した時点で、「うげー、これをあと50%見届けさせられるのかよ!」と思わさせられる。
可愛い。可愛いが故の胸焼け。超満腹感。
これも計算だろう。なぜなら、ここでほむらが事態に気がつく。…我々の待ち望んでいた、クールなほむらが帰ってきた。
そして視聴者はほむらとほぼ同一の視点で謎解きフェイズに入るのだが、すぐに気が付く違和感。
ほむらが、あからさまにあやしいまどかをなかなか訝しまないのだ。ほむらの気持ちのアンバランスさが浮き彫りになる。

で、戦闘。CMでも紹介されている、マミ対ほむら。…本編でやったことのないマッチアップでございました。
そしてついに登場する銀髪の少女。だけど一瞬でまた物語からは姿を消す。

んー。実にあざとい。…

ここからはジェットコースターでござる。

ああそうかほむらの最期を描くしかないもんね…魔女かあ…やっぱりQBはQBだったか…
そして大団円に向かって終結する仲間たち。
うんうん、王道だなあ…そうかあ、これで救われてハッピーエンドにするつもりなのかなあ…それもそれでいいかなあ…

と思わせてからのーーーーー!

でした。