美少女モノという存在 (13:28:50)
露骨なヤツに鳥肌がたって逃げ出したくなる私です。
ちょいと引用(アトムの遺伝子ガンダムの夢・その21より*1):
高橋「お杉は僕が“冷たい観察者”って言うけど、山浦さんはもっと冷たいのよ。ちょっと見が“着ぐるみのタヌキ”みたいだから暖かそうに見えるけど、僕らが我侭言ってロボットのことを云々言うと最後には『貴方達は二流の作り手なんだからロボットを中心に置かなかったらものだって創造できないし、商売だって成立しない』ってはっきり面と向って言うものね。
ふと思ったのは、かつてロボットの持っていたマーケティングデバイスとしての影響力を、今は美少女が持っているっぽいということ。プロダクションの見地からだと売るために類型的美少女を入れて欲しいし、類型的美少女を入れることでやっと作劇が成立する企画が多いとも言える。
このこと自体を今更とりたてて言うことでもないのかもしれないけど。
さっきの言葉を入れ替えて(貴方達は二流の作り手なんだから美少女を中心に置かなかったらものだって創造できないし、商売だって成立しない)って相当、屈辱的な言葉な気がする。
富野も高橋も、プロダクション側と火花を散らしながら、マーケティングデバイスを取り込みつつ、それまでのロボット物とありようの違うエポックメイキングなものを作ってきたわけです。美少女というマーケティングデバイスについても同様のチャレンジがあり得るだろうと思うわけです。あちこちでやっていると信じたいんだけど………
つまり「ジーンシャフト」みたいなチャレンジは引き続き続けてほしいと思うし、「ただただ美少女だけ出てきて美少女物のお約束しかやりません」なものは私はあまり見たくないわけですわ。
種を私がなかなか楽しめないのも、もう「ガンダム」の作劇がアーキタイプ化されてる時代に今やなってしまっているからかもしれない。