「永遠の命など存在しない!」

第47話終了、第48話に突入。

やっぱりエルリック父はそういう存在だったか…禁忌のはずの人体錬成の書物に簡単にアクセスできすぎなので、そうではないかと思っていたが。

ダンテの謎が明らかにされていくにつれ、事件の根源が一点に絞られていく。現時点では、ダンテの欲望が(これまでの思い詰めて追いつめられた多くのキャラクターたちに比べて)逃避的でちっぽけに見える。見えるからこそ「この中ではおまえが一番間違ってる」という、納得の心理ベクトルができる。でも、それでいいのか? 結局「黒幕はこいつ」という典型的図式で納得しようとしているけれど、数多くのキャラクターたちが苦悩の末に行ってきたありとあらゆる行いの軌跡は「無かったことにはならない」。観客の記憶に、心の中に残っている。それでよかったのか?自分だったらどうするだろう?と。

ダンテも思いの強さが表現されてないだけかも、とかも思ったり。まだラスト数話あるし、もうちょっと様子を見てあげようかな。…

物語を通じて絶対的な強さを見せていたホムンクルスたち。しかし、その身に物語の根源のテーマに深く絡んだ「弱点」を持つことが明らかになっていく。…はたしてそれを弱点と呼んでいいのか?…という気もする。エドが「弱点」を突いてホムンクルスたちを追いつめていく様は、力関係が逆転するカタルシスがあるだけに余計、ホムンクルスたちの悲哀が浮き彫りになり、重く、痛い。