小説版完結。

ぼくらの ~alternative~ 5 (ガガガ文庫)

ぼくらの ~alternative~ 5 (ガガガ文庫)

いつも、なにがしか、お話を読んだ履歴をつけるときには、いちばん象徴的だったりいちばん気に入ったりしたセリフをタイトルに選ぶようにしているのですが…

この話の場合、選ぶと即座にネタバレになるし、またネタバレが興を削ぐ部類の物語なので、やめておきます。

ネタバレにならない範囲で?かどうかわかりませんが。

小説版オリジナルの、ミステリアス少女マーヤたんがイイんだ。とにかくイイんだ。表紙の、後ろ側の女の子ね。

これ以上何か書くと即座にネタバレになるのでここまででやめておこう。

これで小説版ぼくらの、は完結です。最近ラノベすらあまり読んでいない活字離れ全開な状況でしたが(笑)、読んでよかった。

未完の原作漫画の、続きが気になります。
連載追ってるひとは結構知ってるんだろうなあ…私は単行本で追ってるので、最終巻が出るまではお預けです。


続きを読む、としても別にネタバレなことを書くわけではなく…
ほんとは感想を書きたいんだけども…ネタバレにならない、雑感だけ。

これ、めちゃくちゃ面白かったけれども、人になかなか勧めにくいなあ。

まず、「ぼくらの」全体が負っている、世界設定そのものの抱える問題。登場人物に理不尽な不幸が突きつけられています。不可避。原作からしてそうですが。それを「原作者の作為的な悪意」と取ってしまう人は、この「ぼくらの」シリーズ全体を読むことをオススメできません。時として予測を超えた困難な状況を突きつけられる人生というものを、ものすごく短い劇中時間にまとめこんだ比喩、くらいにとらえることができないと、何もかも「底意地の悪い作者だなあ。ひでぇ」となってしまう。

そして、小説版を読む前に、原作(漫画版)を読んでおくことが強く推奨されることも問題。設定など情報は不足なく伝えられますが、「あえて原作とハズす」ように作られているため…ところによって原作側の途中の展開のネタバレがあったりして。もったいない。…なんですが…小説が途中で原作を(交代していくパイロットの人数の進行具合で)を追い抜いてしまって先に完結してしまったので…現時点では原作が未完…。こうなると、いずれ原作が完結した際に、安易に「原作を先に読め」と言っていいのかという問題が生じてきます。

まあ、いずれにせよ、アニメ版を見る機会があるのなら、それを最初に見るのが無難かな。いちばんマイルドなので…
実は私は、アニメ途中話から原作→小説という、メディアミックス戦略にとって理想的な経路をたどった客です(笑)

(うーん、でもアニメ版→小説と入って、原作未読の人がAmazonのレビュー欄にいるところを見ると…もったいない!と思うけど、でも楽しみ方としてはアリなのかも。結局3メディアすべて、文字通りパラレルワールドとして鑑賞するわけだから、実は順番はあんまり関係ないのかな…うーん、でも序盤の展開の一部は…小説で最初に読む、というのは著しくもったいない!と思うなあ…)

…アニメ版は批判も多いですが、私は楽しめましたよ、とだけコメントしよう。…あれがなかったら漫画はきっと読んでなかったし。