全員いる世界

まどかが旧作で悩み抜いて成し遂げた改変をそれこそ汚すかのようなオチ。
使い魔のような、現世にいてはならないであろう不条理が、平気な顔をして闊歩する世界。
そんな結末に対し、やはり、義の人・さやかのように、「それでいいのかよ!」と言いたくもなるのですが。

それでも、もし、もしも、まどかは「その身は概念に成り果てて大切な家族に会えなくなる、憶えていてもらえなくなる」なんてことを、事後承諾させられたんだとしたら。
それは14歳の身空で、達観・納得させていいことなのか。

その子に、「ちょっと待った!」と言ってやれる、「やり直していいんだよ」と引き戻してあげられる、優しく懐のある作品世界(作中でいう改変された世界という意味ではなく、『まどか☆マギカ』の作品の方向性)に変革された、とも言えるなと。

「代わりに、あんたが間違えばいいんだよ」って、旧作のあの台詞を思い出すのです。そうでした。「きれいな解決なんてない」でしたね。

そう思ったら、割とハッピーエンドなのかな、と…。ほむらの自虐が過ぎる以外はね。
そんなことも思ったりしたのです。