何度も見ているのにいまさら察したこと。

後半戦の大洗側の序盤チーム割、M3リーをサンダースと同行させたり、3突やヘッツァーを黒森峰と同行させたりと、チーム割の配慮が少し垣間見えます。…作劇側が実現したい「絵面」に引っ張られた面はあるかもですが。

あと、「あのチームは、隊長をできる人材が豊富であることが決定的な強さだ」という考察がありましたが、優秀な隊長というものは、おそらく、隊長にとってやりやすい、副長のあるべき姿、というのをよく知っていると思うんですね。
そんな視点で全体を見ていると、みほ直下のまほやケイ、その直下のカチューシャや西の質問や意見具申などのやり取りが、優秀でありつつ、かついかに指揮系統を尊重しているか窺えると思います。

さらに、ハッとしたところ。
「運命は浮気者」の名台詞ですが、その前、チャーチル車内のみの会話としているところを、あのセリフから唐突に無線で伝えてるんですネ。
部下(アッサム)が不安を吐露したことに対し、アッサムのみの士気を回復するのではなく、「同様の不安を全体が抱いているかも知れない・士気を鼓舞する必要がある」と瞬時に察し(非常に優秀な「隊長」の能力だと思う)、しれっと全体無線で激を飛ばした上、しかもみほに同意を促すスタイルで発言を締めることで、大隊長を尊重するという基本姿勢を貫いている。

もちろんダージリン達がいなければみほが自分でこの役をこなしたかもしれないが、さりげなく完璧にエレガントにやってのけるところに、ダージリンが持つ底なしの度量を見せつけられた感じがしたのです。

もひとつ。ノンナ、カチューシャの関係は、まほに表面上「崇拝」と揶揄されますが、実態としては、ノンナはカチューシャの命令を愚直に守るだけの存在ではなく、権謀術数を巡らし、陰に陽にカチューシャをフォローしている点は、見終わった皆様ならご存じの通り。これは「いまさら」に挙げることではないかもしれませんが、改めて印象的だったところでした。

とりとめないけど今日はいったんここまでー。

なるほどこれが4DXか!

箇条書きで。それぞれどのシーンで動くかは、もし未見のひとは見てのお楽しみ。
(まだの人!今週金曜までやってるので…)

  • マシマシだからかもしれないけど、送風コントロールが凄かった
  • シートの挙動は、おおむね定番の制御ではあるが、体感ゲームとは異なりカメラ位置・シーンが頻繁に切り替わるため、それを前提とした挙動で作り込まれている
    • 頻繁なシーン切り替わりにも違和感なく瞬時に追従する(例えば動→静なカメラ切り替わりをする場合は、原則として動シーンのうちに椅子が中立に戻る、間に合わない場合は静シーンの序盤で戻す)
    • 椅子による仮想加速度付与の目的が多岐にわたる。
      • 客が1人称的に感情移入して見る対象(戦車など)を基準にした、挙動再現
      • 画面振動に連動した振動再現(エンジン・不整地)
      • カメラワーク(パン、接近/離脱、ズームなど)に合わせた、カメラを基準にした挙動再現
      • 画面内キャラクターが振動/衝撃/打撃を被ることで頭がゆれる場合、観客の頭を同様に揺するための撃力発生(カメラ挙動・振動などがないシーンで)
  • ぬれるぞ!
    • 雨降ってくるぜ。映画内で水滴が上から下に落ちるように描かれているシーンでは、映画館内もぽつぽつと小雨。
    • 一回だけ強烈なウォータースプラッシュを顔面に突然浴びた…どこって?あのシーンですよ
  • 煙にシャボン玉
    • 劇中で煙がもうもうと立つシーンのうちいくつかで、スクリーン正面からもくもくと霧を発生させている。あとシャボン玉ももくもくくるときが。「絵が見にくい」ときもあるかもしれないが、舞台演劇の一種なのでわりきるべき。
  • 空気砲
    • 耳元で空気砲がさく裂!砲弾が高速にカメラ脇を通過する様を、サラウンド音響で再現する代わりに、左右の空気砲がばんばん発射して表現します。
    • 頭の位置によっては、後頭部にぷしゅぷしゅ空気をぶっかけられ続けるので、頭の位置をしばらく探すことになるかも。
  • 舞台装置の駆動音には慣れてしまいます。最初はちょっと気になるけど。

さあ始まるぞ…わくわく

冒頭。普段の上映であれば「3分でわかる〜」が終わると即座に開始だった気がするのですが、ここでShowgateのロゴが出たままフリーズしてびっくり。
上映事故!??と冷やっとしましたが、
きっとこの時間を使って、椅子などの劇場全体のシステムの起動処理をしていたのでしょう。
開始直後、ダージリン様の冒頭車内シーンの裏で、微かにモーターをドライブするPWMの高周波音がして、期待をあおります。
チャーチルのアイドリングでは揺らさないんだなー、と思いつつ待っていると…
カメラが一気に引くのに合わせてシート動作開始!!!
空調が風を起こし、屋外のゴルフ場の雰囲気を再現します。
いやはやすさまじい…!これは確かに「4」DXだ!

演出装置の挙動から、その設計意図を類推する脳内ルーチンがフル稼働しながらの視聴となりました。楽しい!

ガルパン4DXマシマシ上映

ガルパン劇場版、BD発売記念再演4DXマシマシ版を見てきました。
完全に終わっちゃうまえになんとか4DX体感できた…

4DXについては、

  • 椅子が動く!(4座席1単位で)
  • そのほか五感を刺激するさまざまな仕掛けが…
  • なんかウォータスプラッシュでぬれるらしい?

だけの前知識で突撃してきました。

  • DLP+サラウンド
  • 爆音上映

を事前にそれぞれ見た人間の感想です。

残念ながら、フィルムコマ配布は終了していました。
しかしそれは予想済み。

フットレストのあるしっかりした構造ながらシートベルトのない椅子に恐れおののきつつ着席。

いよいよ上映開始…ですが、

…さすがにネタバレは解禁でいいですよね? …まだ?
ならばここで回れ右どうぞ。

「仕様です★」

買った! その日の晩に読んだ!
この睡眠時間泥棒さんめ★ めっちゃ死にそうになったわい…

ずぶずぶのチャロナー&禁書目録超電磁砲のTVシリーズ一通り鑑賞済み(原作未読)の身での突入ですが、…
非常に面白かったです。ラノベ読んだのすっごく久しぶりだわぁ。

十分にバーチャロンのゲーム性の要素を見せ(物語に沿っての丁寧な説明つき)、枠組みを作りつつ、
でもそれに拘泥しすぎず、
禁書&超電磁砲の主要人気キャラから精鋭を集めて日常劇にシリアスにアクションにと大活躍させつつ、
でも「事前に知らないとわからない」要素を抑えて、
バーチャロンの世界観設定を引きつつ、
でもそれに引っ張られすぎず、
とあるシリーズの世界設定と華麗かつ複雑にリンクさせ、
単巻完結した、高度なクロスオーバーノベルとしてまとめ上げているのでした。

ネタバレ上等でいろいろニヤニヤしたことをことごとく書きたいのですが、しばらくは自重しまっす。